再建築不可の一戸建て物件
17/01/2026 00:23 — カテゴリ: コラム
先日、お客様から再建築不可欠の一戸建てのお問い合わせを受け、物件の建築確認概要書などの資料を求められた。
早速、売主側業者に資料を求めたら、『何が知りたいんですか?そもそもこの物件は再建築不可ですよ』と言われ資料はそもそも無いと言われた。
私は、「えっ、本当にそう思っているのか⁉」と耳を疑った。再建築不可物件でも、それを建築するに際しての関係資料がある場合があるからだ。
ただ、多くの不動産屋は、少しでも成約に導きたいと言う思いが皆無なので、こんな酷い回答レベルになってしまう
この業者の頭の中は、再建築不可の物件=建築確認がない(あるわけない)という考えだったのだろうか。
しかし、お客様は翌日役所に行って建築確認の概要書があることを確認して、一つの宅地に3戸の建物が建っていて、建築基準法に違法と知りつつ建築された物件ということがわかった。
お客様はどういう理由で再建築不可なのかを知りたかったのと、どういう申請をして建てたのかが知りたかったわけだ。
再建築不可の物件とは、既に家が建っていても、一旦解体して更地にしてしまうと新たな家を建てられない不動産のことを言う。再建築が不可の理由は、建築基準法上の道路に接道義務を果たせていないためになる。
建築基準法上の道路は、以下の道路などが該当すると、建築基準法第42条に規定されています。
実は、一口に建築基準法上の道路に接道義務を果たせていないといっても、
1. 全く接道のない袋地。
2. 道には2m以上接しているが、建築基準法上の道路でない場合。
3. 4m道路に接道してるが接道が2mない物件。
4. 一つの土地に2つ以上の建物がある。
5. 見た目は4m道路に接道しているように見えるが、公図をみると土地と道路との間に水路を挟んでいて、結果接道していない。
と色々なケースがある。
この中で、再建築が難しいと思われるのは、1と4だ。
もちろん隣接する他人の土地を取得したり、確認申請するのに土地を利用させてくれれば、再建築出来るかもしれないが、可能性は低いだろう。
それに対して2、3、5は再建築出来る可能性がある場合がある。2は43条但し書きといわれた(現在は43条第2項第2号)道路の場合がこれにあたる。
建築審査会の同意を得る必要があり、一定の基準を満たしている必要はあるが、建築出来る可能性がある。
これについては平成30年に建築基準法の改正があり、建築審査会の同意が不要とする認定制度(43条第2項第1号)も設けられ、行政の考え方が再建築を認めて行こうという方向になってきている。
3は接道が1.8mの路地上敷地がこれにあたる。自治体ごとに基準が異なるので、どこでも当てはまるわけではないが、世田谷区などは、『43条第2項第2号に関する一括許可基準基準』のなかで、1.8m以上接道、路地上部分が20m以下とはっきり明示している。
5の水路を挟んでいる場合も管理者の占用許可がとれるなど一定の条件下で許可がとれると明記されている。
ただあくまでも、例外規定なので、何でも許可がとれるわけではないようだ。
再建築不可の物件は相場の半値くらいで買える場合もありますが、許可がとれる可能性の高いものはそれなりの価格になるだろう。
ローンも使えないので現金で購入できて、ある程度再建築できないリスクを飲み込める購入者には魅力的な物件であるともいえる。