相続トラブル

40億円の豪邸が、いまも"故人名義"のまま——
他人事だと思っていませんか?

2025年に亡くなったみのもんたさんの相続が話題になりました。報じられているのは、神奈川・鎌倉山に建つ敷地3000坪・延床240坪の豪邸を含む、総額40億円ともいわれる遺産。これを3人のお子さんが受け継ぐはずでした。

みのもんたさんの相続トラブルを報じた週刊女性セブンの誌面

出典:週刊女性セブン(2026年)

ところが——3人の間で「分け方」の話し合いがまとまらず、相続の手続きが止まったまま。登記簿上の持ち主は、いまも亡くなった本人のまま。手続きが進まないことで、余計な税負担まで発生しているとみられています。

40億円の資産があっても、です。

「うちはそんな規模じゃないから関係ない」——そう思われたかもしれません。ですが、この"分けられない"問題は、資産が大きい家より、ごく普通のご家庭のほうが深刻なのです。もし私たちが同じ立場だったら、どうすればよかったのか。順番に見ていきましょう。


なぜ「不動産の相続」は揉めるのか

相続でいちばん揉めるのは、お金ではなく不動産です。理由はシンプルで、きれいに分けられないからです。現金1,000万円なら3人で333万円ずつ分けられますが、実家という3,000万円の家を3つに割るわけにはいきません。ここで、つまずきが生まれます。

  • 誰が住むのか——長男が住みたい、でも別の兄弟も権利を主張する
  • 売るのか、残すのか——思い出のある実家を売りたくない人と、現金で分けたい人が対立する
  • いくらと評価するのか——家を相続する人は安く見積もりたい、もらえない人は高く見てほしい

「仲のいい兄弟だから大丈夫」と思っていても、いざ自分の生活やお金が絡むと、人は驚くほど譲れなくなります。


いちばん怖いのは「共有名義」という時限爆弾

揉めるのを避けようとして、つい選んでしまいがちなのが「とりあえず3人の共有名義にする」という方法です。これが、いちばん危険です。

共有名義の不動産は、売るにも貸すにも、全員の同意が必要になります。一人でも「売らない」と言えば、その家は動かせません。

さらに恐ろしいのは、時間が経つほど関係者が増えていくこと。共有者の一人が亡くなれば、その持ち分はその人の子どもへ受け継がれます。気づけば、ほとんど面識のない親戚同士で一つの家を共有することになり、もう誰にも手がつけられない——そんな"塩漬け不動産"が、全国で増え続けています。

みのもんたさんのケースで手続きが止まっているのも、根は同じ問題です。分けられない資産を前に、関係者の足並みがそろわない。これは、資産が40億円でも3,000万円でも、まったく同じ構図なのです。


放っておくと、こうなる

相続のトラブルを先送りにすると、現実にこんなことが起こります。

  • 固定資産税だけが毎年出ていく——誰も住まない実家にも、税金はかかり続けます
  • 家がどんどん傷む——空き家は驚くほど早く傷み、いざ売ろうとしても値がつかなくなります
  • 手続きの期限に間に合わない——揉めている間に相続税の申告期限が過ぎると、軽減措置が使えず負担が重くなることもあります
  • 家族がバラバラになる——お金の話がこじれて、もう二度と顔を合わせない兄弟になってしまう

"争続(あらそうぞく)"という言葉があるほど、相続は家族の関係を壊します。その引き金の多くが、不動産なのです。


では、私たちはどうすればいいのか

答えは、「揉める前に動く」——これに尽きます。不動産がからむ相続は、トラブルが起きてから弁護士に駆け込むより、揉める前に「分けられる形」に整えておくほうが、はるかに穏やかに、そして安く解決できます。

  • 生前のうちに、不動産を現金化しておく——分けやすい現金に換えておけば、争いの種そのものがなくなります
  • 「誰がどう引き継ぐか」を先に決めておく——元気なうちに方針を共有しておくだけで、揉めごとの大半は防げます
  • 共有名義の不動産を、いまのうちに整理する——すでに塩漬けになりかけている不動産も、買い取りという形で動かせることがあります

大切なのは、「自分の家は大丈夫」と思っているうちに、手を打っておくことです。

不動産の相続トラブルと合わせて、相続税そのものの負担についても知っておくことをお勧めします。相続税をめぐる国会での議論と、資産の置き場所という選択肢について、下記の記事で詳しく解説しています。「親が死んだだけで請求書」——相続税の不条理


まず、私たちに話してみてください

「相続でいきなり弁護士は大げさだし、何から考えればいいのか分からない」——多くの方が、そこで止まってしまいます。私たちソクガイは、不動産を"分けられる形"に整えるお手伝いをしています。

  • すでに揉めはじめている
  • 共有名義のまま、どうしていいか分からない不動産がある
  • 親が元気なうちに、できることを知っておきたい

どんな段階でも構いません。「まだ何も起きていない今」こそ、いちばん打てる手が多いタイミングです。

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